皆さんこんにちは。ジャッカル・ジミーシリーズ開発者の横山朋毅です。
ジミーシリーズソフトベイトでは大きく分けると第1弾の「ジミーシュリンプ」と、第2弾の「ジミーヘンジ」という2系統の中で展開してきましたが、この秋いよいよ第3弾の高比重ソフトベイト「ジミーイモ 2inch」が発売されます。
一見してパーツが無く、シンプルなシェイプ。
しかしその50mmのボディには細部に渡って既存の同タイプソフトベイトには無い、使いやすくて釣れるようにするための工夫が施されています。
ボディマテリアル
まず、ボディマテリアルは60%まで高められた比率で塩が配合されていて、現在販売されているソルトインマテリアルのワームの中でもトップクラスの比重です。ノーシンカーリグで扱った際に風や流れの影響を最小限に、素早くボトムまで沈み、且つアクションを加えた時の浮き上がり難さに直結します。
ボディシェイプ
そして全体のボディシェイプは上下方向に扁平なセミフラット形状にデザインしました。
ファット且つショートボディのいわゆる”イモ系ワーム”のウィークポイントとして、フッキングの際のすっぽ抜け率の高さが気になっていました。どうにかしてフックアップ率を向上させるために様々なボディーシェイプのプロトを試作し、フィールドで試していました。
フックシャンクが入る部分にスリットを入れるとかなり解消されるのですが、バスの口内に入った時にワームがラインに対して真っ直ぐになっている保証は無くて、その場合上手くスリットが機能せず、アワセてもフックポイントが立つ前に口内から抜けて出てきてしまうこともあります。
これはフックゲイプが収まる部分のワームのボディーが太ければ尚更で、結局ボディーライン全体を見直すことになりました。
結果的に、ゲイプが入る部分はボディーの高さが低くなるように扁平にしてフックポイントの初期刺さり率を上げ、シャンクが沿う部分は刺さった後のファイト中に浅刺さりによる肉切れを防ぐサポート的な意味で深すぎないスリットを入れることでキャッチ率が大幅に上昇しました。
ボディバランス
「ジミーイモ 2inch」のシェイプは元来イモ系で多かった後方重心ボディーではなく、ワーム単体ではややフロントヘビー、ラインの水中抵抗やフックの重量バランスによって水平バランスで沈んでいくよう調整しています。
かつてはバックスライド性能が重視されたイモ系ソフトベイトですが、昨今のバスの個体数の安定化から狙ったスポットに精度高く真っ直ぐ落とせること、そして極力水平姿勢でフォールすることがバイト率の増加に繋がることを経験で感じていました。
もちろんいわゆるバックスライド系ノーシンカーワームが必要な場面も未だに多々あるのですが、イモ系とは別用途のジャンルと理解することでジミーイモに関しては水平フォールに拘った開発方針を選択しました。
細かいディテールについては、フックのオフセット部へのゴミ絡みを防ぎつつ強度を上げるヘッド部の盛り上がりや、水流をしっかり掴みつつ受け流す表面のデザイン、フックを真っ直ぐ刺すための正中線にフックポイントをツラ位置で上手く隠せるようにするなど、小さなボディーに使いやすくする工夫が数々詰め込まれています。
更にジミーイモはラバー刺しチューン、いわゆる「イモラバチューン」にも対応するよう意識して開発しました。
昨今の関東水郷エリアでのトレンドとなっているイモラバチューンは確かな効果があることはテストでも実感しました。
ジミーイモは上下が無い対照なデザインになっています。
これは例え片側がフックにより傷んできても、上下を裏返してフックを刺す部分をちょっとずらしてやれば継続して使えるようにしたかったからです。
ソルトを多く配合したソフトベイトはどうしてもフックを刺した部分が傷みやすくなるのですが、少しでも長く一匹でも多くのバスを限られた数のワームで釣りたい私の釣り人としての拘りです。
ジミーイモ2inchの代表的な使い方であるノーシンカーリグでの私のタックルセッティングは、
スピニングタックル:6.4~6.7フィート・MLアクションロッドにPE0.6~0.8号ライン+フロロリーダー6~10lb
ベイトタックル:6.5フィート前後クラスのL~Mアクションロッドにベイトフィネスリール、レッドスプール(フロロカーボンライン)8~12lb
フックは共にSCYTHEの2/0もしくはSwivel SCYTHEの2/0を合わせてます。
ある意味【ジミー=地味の極み】であるシンプルな高比重イモ系ワームの「ジミーイモ 2inch」。
シャロー~ミドル~ディープとレンジを問わず、フォール・ステイ・軽いトウィッチでのテーブルターンドッグウォークと、どの瞬間でもバスのバイトを誘ってくれますので発売されましたら様々なフィールドで威力を実感してみてください。
【ジミーイモ】2″ボディに込めた様々なギミック/横山朋毅
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