月刊WHIPLASH 2025年11月号を公開しました。

Whiplash factory

月刊WHIPLASH 2025年11月号を公開しました。
Monthly Whiplash
vol.230
Nov.2025
この雑記は適当にダラダラ書いているので、前回の原稿を渡した日(だいたい各月23日頃)の翌日から、約1カ月のことが出ています。今回の場合は9月25日から10月24日までです。
ライギョ用ロッドのテストはいったん終了
10月上旬、季節柄、ライギョ用ロッドのテストはいったん終了しました。「この水温、この気温、春や夏なら多分出るのに」と思っても、そうはいかないのが秋の夕方。ルアーに付いても、薄い水生植物さえ破らずに諦めたり…。来年に持ち越しです。機械による静荷重テストで素晴らしいデータが出ていても、実際に魚をかけると「こんなに脆いの!?」なんてこともありました。やはり竿は道具なわけで、実際に使ってテストしてみないとわかりません。ちなみに今年の5月からのテストロッドの破損は、海外製・国内製あわせて5本です。これ、ライギョロッドだけではないけどね。そのうち使い手の自分に非があると思われるものは皆無。「これぐらい耐えてくれよ」とか「え、ウソやろ?」とか…。1年間のテストロッドの破損としては、過去に例を見ない数字です。ま、この際こういう話も正直にしてしまおうと思います。なので、まだ時間はかかりますが、いつかイイものを出そうと思います。もう少しお待ちください。
ペンシルベイト系ルアーが好きなので
個人的にペンシルベイト系ルアーが好きなので、WHIPLASHにはLIVEWIREやDRIVIN’WIREをはじめ、ミノーライクなペンシルベイトがけっこうあります。いずれもボディの前半や中央部がやや大きく、ケツに向かって絞っていくような形状です。ここで紹介する「SKIPPIN’FUGA 111F」は、全長111mmで、おおまかにいえば逆のシェイプ。頭部が細く、空気容積も少なく、ボディ後半部が大きく、そこからケツに向かって削り込んだような形状です。115mmと長さの近いDRIVIN’WIRE と比較すると、かなりほっそりした印象を受けるはずです。
2024年、サン・セバスティアンのTonoさんと釣行した、フランスのアンダイエの海岸。Rochers des deux Jumeaux(双子岩)あたりの磯で思いついたことを、このルアーに反映できたかなと思います。その日は朝から雨でした。しかも海は荒れ気味。チェストハイウエーダーを借りて、Tonoさんとウエーディングしながら移動。双子岩のあたりは、切り立った磯場でけっこう深く、あちこちにサラシや渦ができていました。Tonoさんは以前このあたりで波にのまれた後、7mほど磯に飛ばされたそうです。当日の唯一のアタックは、この磯でありました。波の加減である場所に1x1mほどの緩衝ポイントができるのを見つけ、風が緩んだ瞬間にキャスト。うまくそこにルアーを誘導し、2度ほど動かした瞬間に派手な飛沫があがりました。いいサイズのヨーロピアン・シーバスだったと思いますが、その食い損ね1回きり。10分に一度ぐらい、そこには緩衝ポイントができるのですが、風でルアーが届かなかったり、ツーアクションで外れてしまったり…。この時はLIVEWIREを使っていたのですが、より風に強く、小さなスポットで集中的にアクションさせられ、効果的な飛沫やサウンドを出せるルアーがあったらなあ…と。反応がないまま、潮が急激に満ちてきたので、急いで磯から退避。それでもけっこう危なく、Tonoさんは波に足をとられて怪我をしてしまいました。車に戻って着替え、町でムール貝とビール&ワインでランチ。ホテルに戻ってすぐに、新しいルアーの構想に入りました。「SKIPPIN’FUGA 111F」は、その時のラフスケッチとあまり差はありません。移動距離が少なく、ピンスポットで多彩な動きを出すのが目標。ボディ後部の空気容積の大きい部分にあえてウェイトを集中させ、反発を生ませる。細長く強いアピールは望めないので、カップを設置して飛沫と音を追加。帰国後、早速バルサで試作。うまい具合にセカンドモデルが優秀な動きを見せたので、それをベースにABSインジェクションモデルとして制作に移行しました。
そういう経緯で生まれたルアーだからといって
そういう経緯で生まれたルアーだからといって、磯専用・海外向けというわけではありません。様々な状況下でアクションテストをやりましたが、淡水・海水、止水・流水を問わないルアーになりました。河川であろうが、湖沼であろうが、サーフであろうが、磯場であろうが、様々な状況に対応し、お魚を連れてきてくれると思います。アクションは、チョッピング、ドッグウォーク、移動距離を抑えたショートスライドなど多彩です。どの動きにも、小さなカップからはじき出される飛沫とサウンドが付加され、魚にアピールします。LIVEWIREやDRIVIN’WIREのようなヒラ打ち感は希薄ですけどね。そこで住み分け…というか使い分けができる感じです。意外だったのは、このルアー、タダ巻き中に少しきっかけを与えると、バルサ製のモデルでは出なかった、やる気のないS字系スイミングが発生。タダ巻きにロッドティップの振動を加えると、遁走系のアクションが発生します。遁走曲って「FUGA」でしたね。それがネーミングになっています。後方固定重心のスリムなボディは空気抵抗が少なく、総重量はたいしたことありませんが、軽いキャストでも気持ちよく飛んでいきます。LIVEWIREなどとは一線を画す、WHIPLASHとしての新しいバーサタイル・ペンシルベイトの1スタイルです。個人的には60mmクラスの小さいものから90mm、130mmクラス、150mm超の大型モデルまでやりたいなあ(笑)。111Fを売り出す前から気が早い(笑)。それぐらいイイ動きをしています。
カラーサンプルの写真等の掲載は、もうしばらくお待ちください。
NOBU氏が西表で使った感じでは、フックを一回り太軸にしても全く問題なし…とのことでした。つまりST-46ならST-56に変更するということ。塩分濃度の高い水域で、もっと水に絡めた動きを出したい場合には、フックを太軸に変更したり、お腹にウェイトを貼って調整していただくのもアリです。
次回は「まさかWHIPLASHがこんなモノを?」という、シンキング・ペンシル、いやシンキング・ジョインテッド・リップレスミノーを紹介します。
SKIPPIN’FUGA 111F(スキッピン・フーガ111F)
Length:約111mm Weight:約16.7. g(スプリットリング、トレブルフック含む)
Treble Hook:#4 Split Ring:#3
Color:8c*下記
SF13MGG Burning Belly(バーニング・ベリー)
SF35HMG Ghost Wing Rider(ゴースト・ウイング・ライダー)
SF36MFLB Mat Trans Back Chartreuse Silver Wing(マット・TBシャルト・シルバーウイング)
SF37MRMG Mat Natural Thing Trans Back(マット・ナチュラルシング・トランスバック)
SFS19RMG Trans Deep Sea Blue R(トランス・DSブルーR)
SFS20RMG Trans Back Blue Shinner(トランスバック・ブルーシャイナー)
SFS24WHC Clear Orange Wing(クリア・オレンジウイング)
SFS25PHG Ghost Shinner(ゴースト・シャイナー)
*SF36MFLB、SF37MRMGはマットフィニッシュ
NOIZE ADDICT RHINOCEROSが復活
2026年、諸事情で長いこと生産できずにいた、「なかなか壊れないバズベイト」「フック交換ができるバズベイト」NOIZE ADDICT RHINOCEROSが復活します。なによりマレーシアのガイド君が喜びそう。何度も「いつ復活する?」と聞いてきてたからな。個人的な経験ですが、トーマン(レッド・スネイクヘッド=ジャイアント・スネイクヘッド)に実績絶大です。もちろん国内のバスやナマズにも高実績。そうそう、ウエストパプアでブラックバスにも使いましたが、15lb級のバスでもまったく壊れず、複数キャッチできました。多少ワイヤーは開きますが、手でちょいと戻すだけで繰り返し使えます。2026年のリリースにあたり、カラーを一部変更します。
NR01P Sunrise Special(サンライズ・スペシャル)*旧01P同様
NR02P Chartreuse Shiner(シャルトリューズ・シャイナー)*旧04P同様
NR03F Chartreuse(シャルトリューズ)*新色 蛍光イエローのド派手カラー
NR04F Fire Tiger(ファイア・タイガー)*ヘッドは旧07C同様
NR05G Black And Gold(ブラック&ゴールド)*旧06P同様
NR06F Raging Craw(レイジング・クロウ)*旧09R同様
NR07G Chartreuse Gold Shad(シャルトリューズ・ゴールドシャッド)*旧10P同様
NR08P Fingerling(フィンガーリング)*旧11P同様
NR09B Black Raven(ブラック・レイヴン)*新色 ヘッドはブラック/ガンメタル
自分はガイドではありませんが、遠くから来た友人などを案内して、目的の魚種を釣ってもらった時には、自分のことよりもうれしいぐらいです。懇意にしている海外のガイドたちの気持ちが、少しわかった気がします。今回のターゲットはライヒーでしたが、観光もやや交えつつ、ふたりとも釣ってくれて、何もいうことはありません。
遅ればせながら
遅ればせながら劇場版、『鬼滅の刃無限城編 第一章 猗窩座再来』を観に行ってきました。いや、すごい映像でした。音楽もぴったり。いいベースが入ったな…とか。実は自分はコミックスを読んでないし、TVのアニメーションで追いかけた程度だし、しかも一、二話ぐらいは観てない回もあるので、ストーリーを完全に把握しているわけではありません。それでも楽しめるというのは、やはり作った側の凄さなんでしょうね。劇場版の新作が出たら観ないと。
ある日、とある物産店で「間違ってたら失礼ですけど…」と声をかけられました。振り向くと、どこかで見た顔が。そうやな、10数年ぶりかな…懐かしいな。お元気そうで何より。お仕事頑張ってください。
連日クマによる事件が起きています。渓流の季節が終わったので、自分は今後山に入ることはあまりありませんが、出没エリアに住んでおられる方や、仕事や登山他で山に入る方はくれぐれも気をつけください。自分は基本的に野生動物保護派ですが、やはり人に危害を加えた個体、食害した個体は、人側の自衛として駆除すべきだと思っています。再び三毛別の惨劇のような、あそこまで恐ろしい獣害は起こらないでしょうが、その可能性の芽は摘んでおかなければならないと思います。
野生動物と人間の生活圏の重なりが、年々大きくなっていくのは、釣りをしていて実感します。とある山際の湿地には以前からイノシシのヌタ場がいくつかあり、周囲にはいくつも獣道がありますが、道路についた泥のヒヅメ跡や、そこらの竹や木に体を擦りつけた跡を見ていると、年々大胆になっているように思われます。
最近の!!な試合
★特になし
最近の愛読書
★山怪 青 山人が語る不思議な話 田中康弘著 山と渓谷社
購入したものの、まだ少ししか読めておりません。帯にあるとおり、現代版『遠野物語』かな。
最近の珍事件
★2回連続で目にムシが…
ロッドテストの際、2回連続で目に虫が入りました。初回はおそらくメバエ。ころっとした感触で、動くと痛い。15分ほど池の畔でしゃがんで耐えました。ようやく涙と一緒に出ましたが、けっこう目のほうが傷ついたみたいで、しばらくは片目しか使えませんでした。2回目はメバエではなく、もっとふわっとした感じのヤツ。どちらもサングラスをふと外した瞬間に飛び込みました。ワタクシは目が大きくないので入りにくいはずなのに…。パートナーさんに曰く「まつ毛が短いからガードになってなくて入りやすいのでは?(笑)」。たしかにまつ毛は短い…(涙)。
最近のお買い物
★特になし
SOUND CORNER Vol,230
『RUMBLE OF THUNDER』
THE HU
ヘヴィロック+モンゴルの伝統音楽で衝撃を与えた『THE GEREG』から約3年後に発表された、THE HUのセカンド。一昨年、ロシアのミーシャに会った時「KUNI、俺は最近THE HUとマキシマム ザ ホルモンがとても気に入ってるんだ」といってきたので、「ミーシャ、なんて組み合わせや。でもどちらもめっちゃ個性的やな」などと話したことがある。しかし、日本国内のロック友達とは意外にTHE HUの話が出たことはなかった。世界を驚かせたであろう1stより、個人的にはこの2ndの方が好き。全編を通して、風景が脳裏に浮かぶ、サウンドトラック的なスケール感も素晴らしい。モンゴル語なので歌詞がわからないのが残念だが…。余談だが、彼らはモンゴルの文化を世界的に広めたとして、最高栄誉である「チンギス・ハーン勲章」を授与されている。
最近の愛聴曲
AFTER FOREVER / BLACK SABBATH『MASTER OF REALITY』
TO HELL AND BACK AGAIN / SAXON『STRONG ARM OF THE LAW』
TERMINATION FORCE / SANCTUARY『REFUGE DENIED』
MADE IN HELL / HALFORD『RESSURECTION』
CRAZY TRAIN / OZZY OSBOURNE『BLIZZARD OF OZZ』
HR/HM系レコードでは1曲目のインパクトを重視する傾向がありますが、個人的に1曲目より好きという2曲目を集めてみました。やっぱり究極的には「CRAZY TRAIN」かな。
DETROIT ROCK CITY / KISS『DESTROYER』
BETH / KISS『DESTROYER』
HARD LUCK WOMAN / KISS『ROCK AND ROLL OVER』
LOVE GUN / KISS『LOVE GUN』
SHOCK ME / KISS『LOVE GUN』
SHANDI / KISS『UNMASKED』
TALK TO ME / KISS『UNMASKED』
TWO SIDES OF THE COIN / KISS『UNMASKED』
ONLY YOU / KISS『THE ELDER』
残念ながら「DETROIT~」のツインはメンバーではなくボブ・エズリン(涙)。エース・フレーリー氏、R.I.P.
TIPPING POINT / MEGADETH『MEGADETH』
ラストアルバムからの1stカット。直訳「転機」。残りの曲も素晴らしいことを願う。

コメント

タイトルとURLをコピーしました