2025 飛騨川釣行記
冨安 隆徳
愛知県豊川市在住。ルアーで四季折々の魚を求め釣り歩く、アウトドアが大好きなサラリーマン。主なターゲットは、九頭龍川の桜鱒、天竜川水系遠山川のアマゴ・イワナ等。
【川の状況】
私が通う飛騨川(益田川上流漁協管内)の里川エリアは、10年ほど前の豪雨で川全体に土砂が堆積しメリハリのない流れに変わってしまった。その影響なのか大型の魚が身を潜めるような淵や深場の減少により大型の個体数の減少を感じていた。そのため真夏にこの川を訪れる回数はめっきり減り、盆明けから秋色アマゴや秋鱒狙う釣りが中心となってきた。
【美しいパーマーク】
9月中旬になっても残暑は厳しいものがあったが、早朝はようやく肌寒さが感じられ、ようやく秋の訪れが感じられるようになった。稲穂は黄金色に色づき、赤とんぼが飛び交うようになり、自然界も着々と秋に向かっていた。それは渓魚たちも同様で、水温の低下とともに徐々に秋を意識した変化を見せ始める。
少し流れが落ち着いた深みを狙おうとトラウティンウェイビー50Sを流していくと、深場にルアーが届く前の流心際で良型のアマゴが反応した。秋色を纏い産卵を意識したアマゴだったが、水温18度の状況ではまだ早い流れがお好みのようだ。大きな楕円の美しいパーマークの秋色アマゴに見惚れ、時間を忘れて画像に収めた。
夏ヤマメ一里一尾と言われるが、長い距離を釣り上がった苦労が報われた瞬間であった。
【掴めぬ秋鱒の気配】
今季は支流に秋鱒の気配を探ろうと、平瀬から落差のある流れまで釣り歩いたが、相手をしてくれるのは小型の個体が多く、大型の秋鱒の手掛かりを掴むことはできなかった。
タイミングなのか?
狙い処が違うのか?
支流の探索は来年に持ち越し、今後は上流部に軸足を移し、秋鱒の本格遡上を待つこととなった。
【秋鱒釣り】
毎年上流部で秋鱒を狙うのは9月の中旬以降である。増水で秋を待たずに早々遡上する夏遡上の個体もいるが、落ち込みに身を潜めていることが多く、出会いのチャンスはあまり多くない。これまで一度だけ夏の遡上鱒を手にしたことはあるが、この時も明確な攻め手を携え挑んだ釣果ではなかった。ボトムノックスイマーのテスト釣行で、リアクションバイトに反応した銀ピカの夏の遡上鱒であった。今季も9月の残暑の中で夏遡上の個体を期待したが、簡単に巡り合える相手でもなく、ひたすら足を止めそうな流れや地形を把握する釣行が続いた。
秋鱒は魚を探し出すことから始まる。気配を殺して流れに近づき、落ち込みの先の平瀬や瀬肩に定位する個体の鼻先にルアーを送り込み、食性の低下した秋鱒の口を使わせるのが私のこの釣りのイメージである。これらの魚たちは想像以上に浅瀬や岸際に付いていることが多く、まさにイワナのようでもある。迂闊に歩みをすすめると、先に気配を察知した魚たちを深場に追い込むこととなる。そのためポイントを熟知し、むやみに魚に近づかないことが何より大切なのだ。
【秋鱒の気配】
今季初めての秋鱒の姿を確認できたのはお彼岸の連休であった。しかし遡上途上の個体で平場に定位する状態ではなかった。人の気配を感じると直ぐに深場や大岩のえぐれに逃げ込み、その日は流れに出てこない場合が多い。しかし秋が深まり水温の低下により産卵を意識するようになると、一旦流れから姿を消した後でもしばらくすると再び流れに出てくることが多くなる。産卵行動に入った秋鱒たちには、パートナーとの出会いと種の保存が優先し、警戒心は薄れてしまう傾向にあるようだ。
【最終釣行初日】
この日も各地から秋鱒狙いの釣り人が常に流れに入り、流れには相当なプレッシャーがかかっていた。私も夕方入渓し2時間程釣りを続けたが、秋鱒の姿を確認するまでには至らなかった。午前中はあちこちで姿が見られたようで、彼岸の連休よりも明らかに遡上が進んでいるようだ。
明日は今季最後の釣行。雨予報が出ており濁りや急激な水位上昇が気がかりではあるが、悔いのないよう少しめに就寝し明日に備えた。
【濁りと先行者】
昨夜の纏まった雨と早朝の降雨で流れは勢いを増した。また時間の経過とともに濁りが入り水面には多くの落ち葉が流れ始めた。軽度の濁りや増水はアマゴ釣りには好都合だが、遡上鱒を狙う釣りには少し辛い状況だ。
「魚は探しにくいが魚にも気づかれにくいはずだ。」
そう頭を切り替え、レインを羽織って流れに向かうとそこには先行者の姿があった。これには少し動揺をしたが、すぐに次のポイントに移動し釣りを開始した。
【流れに遡上鱒】
まだ夜が明けきらぬ薄暗い流れに静かに向かっていった。雨模様で日の光が差していない渓は魚を探すには厳しく、静かに夜が明け切るタイミングを待ってポイントにアプローチしていく。
入渓点から少し進むと僅かな落差のある落ち込みに続く開きのポイントに出た。そこはいかにも秋鱒が居そうな気配があった。少し遠めから静かに流れをチェックすると対岸寄りに僅かな流れが通り、その岩周りに付く良型の秋色アマゴを発見した。さらに少し上流に目をやると、水深のある流れに黒く婚姻色が進んだ大型の魚の気配を感じた。時折ヒラを打っており、狙いの秋鱒であることは間違いない。ここでは手始めに対岸の秋色アマゴに狙いを定め攻めていった。
【ジェイドMD】
対岸までは少し距離があり、秋色アマゴはその小さな流れについていた。着水直後に魚の鼻先にルアーを送り込むには素早く水を掴ませ棚を合わせる必要があった。そこで手に取ったのはジェイドMD-S。
ジェイドMDは小型のシャッド系のフォルムのディープダイバー(レンジキーパー)である。クランクのようだがタイトウォブリングミノーと理解している。小刻みなアクションでターゲットに必要以上のプレッシャーを与えず、スレにくいプラグでもある。あまりにもタイトな動きから、存在を見失うことがしばしばあるほどだ。そのため私は視認性の高いバック(背中)カラーを選ぶようにしている。
F・SP・Sの3タイプが用意され、流れに乗せて中層に送り込み、そこから各タイプのもつ特性による動きの変化で魚をバイトに持ち込むのである。Fは浮力でやる気のある魚を狙うイメージ。一方SPとSは食性の落ちた個体をリアクションで誘う釣りに多用し、秋鱒狙いには出番の多いプラグである。特にSは飛距離が必要な時や一定の層をドリフトさせながら誘う釣りに有効だ。ここではピンクオレンジを選択した。
【岸際の秋色アマゴ】
早速ジェイドMD-Sを魚の定位する少し上流にキャストし、流れを掴ませながら潜行させていく。流れに乗せて送り込み、ターゲットの口元でロッドを煽ってリアクションバイトを誘う。するとこちらの思い通りルアーに反応してきた。
「喰った!」
思わずそう叫んだが、喰いが浅かったようで手ごたえはあったがフッキングには至らなかった。「クソー!喰ったのに!」
想い通りの反応が得られたので非常に残念であったが、この魚はどこかに身を隠してしまった。狙いは秋鱒。そんなに容易に手にできるとは考えていない。頭を切替え落ち込みの秋鱒に狙いを変えた。
【落ち込みの秋鱒】
落ち込みに潜む秋鱒はこのやりとりには気付いておらず、静かに流れの中で時折ヒラを打ちながら定位していた。この秋鱒に何を使おうか?候補に挙がったのはウェイビー50SとジェイドMD-S。ウェイビー50Sでもよかったが、ここでは反応の良かったジェイトMD-Sをそのまま使うことにした。
まずは魚の位置と流れを把握し、ジェイドMD-Sを流れに乗せて沈め、魚の口元を通過させようと送り込むが鱒からの反応は無かった。婚姻色も入り食性も薄くなった魚のようなので当然の結果であった。次にトレースラインやアクションに変化を加えながら、僅かに残る食性や侵入者への威嚇を期待し流し続けた。何度か流し直した数投目。上手く流れに乗ったジェイドMD-Sが真っすぐ魚の口元に向かっていった。すると突然秋鱒が口を使った。合わせを入れると魚は反転し、激しく抵抗ながらローリングを始め、瀬を下って行った。
ロッドは今回からイルフロッソ53(TILF-53TR)ではなく、大型の秋鱒を意識してラグレスボロン63(TLB-63DT)を持ち込んでいた。ルアーをキビキビ動かすための適度な張りとパワフルなバットパワーが必要だったからだ。
掛かりどころを確認した後、ラグレスボロン63で流れを下る秋鱒の走りをいなし、浅瀬にずりあげランディング。36㎝の黒々した婚姻色を纏った雌であった。いきなり2尾の遡上鱒とのチャンスに遭遇し、なんとか一尾を捕えることができた。少し今日は出来すぎだなと思いながら、早速秋鱒をカメラに収め、静かに魚を流れに戻した。
昨夜からの雨の増水と濁りが魚の警戒心を薄れさせ、この結果に結びついたのだろう。私にとっては恵の雨になった。2年ぶりに秋鱒に出逢えたことで、今季あまりいいことの無かった2025年のトラウトシーズンのいい締めくくりになった。
Rodスミス トラウティンスピン ラグレスボロン TLB-63DT
スミス トラウティスピン イル・フロッソ TILF-53TR
Reelシマノ ヴァンキッシュC2500SXG
Lureスミス
ジェイドMD S F SP
ウェイビー50S 65S
トラウティンウェイビー50S 65S
パニッシュ55F 55SP 70F 70SP
DD-パニッシュ 65 65SP
チェリーブラッド DEEP70 MD70 MD75
D-インサイト 44 53 64
D-コンタクト 50 65
ドロップダイヤ 4.0g 5.5g
バック&フォース 4g 5g 7g
Lineヨツアミ PE X-braid X-8 0.6号
Leaderフジノ フロロ 6lb
ヘラクレス(HERCULES) peライン 釣り糸 8本編み 釣りライン コシがある pe 0.8号 1号 1.5号 3号 4号 5号 6号 7号 8号 9号 10号 12号 14号 16号 20号 24号 32号 X8 100m 150m 200m 300m 500m 1000m 1500m 2000m 釣り ライン 釣糸 pe釣糸 釣糸peライン
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